よしなしごと

アクセスカウンタ

zoom RSS 6/20は難民の日、「13歳の夏に僕は生まれた」見てきました。

<<   作成日時 : 2006/06/17 23:29   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 12 / コメント 5

 今年50本目(映画館のみカウント)は13歳の夏に僕は生まれたです。この映画も予告編を見て、絶対行かなければ!と思っていました。



●ストーリー(ネタバレあり)
 北イタリアのブレッシャという都市に住む13歳の少年サンドロ。彼の父親ブルーノは工場の社長、母親のルチアもその工場の経理で働いている。

 サンドロが13歳の夏、父親と、父親の友人の弁護士ポーピはヨットで地中海のクルージングに出かけた。ある夜サンドロは過ってヨットから落ちてしまう。必死に助けを呼ぶサンドロだがブルーノもポーピも気がつかない。しばらくたって、サンドロがいないことに気がついたブルーノ達はヨットを反転させてサンドロを探すが見つけることはできない。

 水泳の得意なサンドロだが、やがて力尽きてしまう。気を失い、海に沈んでいくその瞬間、誰かが海に飛び込み助け上げる。彼は密航船に乗っていたルーマニア人のラドゥ。密航船にはクロアチア、インド、スリランカ、スーダンなど様々な国籍の難民が所狭しと乗っている。ラドゥもその違法移民達の一人で妹のアリーナと一緒にイタリアを目指していた。

 助けられたサンドラだが、言葉も通じない。密航船の船員は海に補降りだしてしまえと言うが、ラドゥが機転を利かし、「戦争で両親を失った」と言っていると船員にウソの通訳をして、死は免れた。しかし今まで裕福に暮らしていたサンドラにとってそこは別世界。エンジンも何度も壊れるおんぼろ船。水や食べ物もろくにない。トイレも船底でビニール袋にする有様。

 やがて船員達はイタリア領海で別のモーターボートに乗り換え、後はアリーナに操縦してイタリアに向かえと言い残して去っていってしまう。やがて巡視船に発見され、移民センターに連れて行かれる。サンドラは自分は遭難したイタリア人であることを説明するが、ラドゥやアリーナのことが気になり、自分も移民センターに入りたいと懇願する。

 その頃、サンドラが死んだと思っているブルーノとルチア。ルチアはヨットで撮影したサンドラのビデオを涙を流しながら何度も見ている。ブルーノが肩に手を置くと、それを振り払うルチア。そんな時にブルーノの携帯がなる。その携帯に出ると、受話器からは死んだはずのサンドラの声が聞こえる。そう、サンドラは生きていたのだ。

 移民センターにサンドラを向かいに行く二人。サンドラは自分を助けてくれたラドゥとアリーナを助けて欲しいと両親に頼む。ブルーノは有り金と携帯をラドゥに渡し、何かあったら連絡しなさいという。しかしサンドラの「助け」とはイタリアに向かい入れることである。

 ブルーノとルチアは、決心の末、ラドゥとアリーナを養子として引き取ることを決意する。しかし、ラドゥは18歳であったため強制送還せざるを得ない。せめてアリーナだけでもと思うが、アリーナは兄と別れることは考えられない。ポーピや移民センターと相談の末、一度ルーマニアに帰り、合法的にイタリアに呼び寄せることにする。しかし、ラドゥに前歴があるとこの方法もできない。両親を失った彼らは盗みでもしないと暮らしていけない。当然ラドゥは窃盗の前歴がある。

 そんなおり、ラドゥとアリーナは移民センターから抜け出してしまう。ブルーノから受け取った携帯電話からサンドラに連絡し、サンドラの家に行く。ブルーノはラドゥに移民センターに戻るように説得するが、ドイツに行くと主張する。とりあえず二人はサンドラの家に一泊することにする。そこで友情の絆のミサンガをする。しかしその夜彼らは金目のもを盗み出て行ってしまう。

 裏切られたサンドラはミサンガを切ってしまう。数日後アリーナから電話がある。アリーナに会おうとミラノへ向かうサンドロ。そこにはラドゥの姿はなく、(おそらく)売春宿で働くアリーナの姿が。サンドラとアリーナはどうするあてもなく路上でパニーニをほおばる。



●感想、思ったこと(ネタバレあり)
 6/20は世界難民の日です。今年のテーマは希望(HOPE)だそうです。この機会に難民についてほんのちょっとでも理解してみませんか?「難民になるって、どんなこと?」では、難民になると厳しい暮らしが待っている。家族と離ればなれになってしまうことも多い。そんな過酷な状況が待っていることがわかっているのにどうして難民になるのか?難民の暮らしはどんなものか?そんなことが写真を交えて解説しています。

 ちょっと映画と離れて難民について書いてみました。

 さてさて映画の感想ですが、あまり難民について題材にした映画というのは少ないため、各方面で取り上げられている映画です。特に難民というと、紛争、治安維持軍などとの衝突、人道的団体とのやりとりといった映像が多い中、この映画では移民のための船、移民センターなど、難民達の暮らしに焦点を絞っています。そう言った意味では貴重な映画だと思います。ただやっぱり物足りなさを感じます。ラドゥや他の人たちがどうして難民になったのかの描写が少ないためいまいち感情移入しにくいし。最後も路上でパニーニを食べる二人。その後の展開がどうなるのか、何の伏線もないため中途半端な終わり方のような気がします。

 結局、難民ラドゥ達はサンドラ達が手をさしのべても貴金属類を盗んで去っていく。彼らは人を信じられなくなっているのかもしれません。ラドゥはサンドラに「誰も信じるな」と言っているあたりからもそう想像できます。でも、難民が、恩を仇で返す的な描写になってしまっているのがちょっと残念に思えました。



 前売り特典は、映画の中でも登場した友情の絆のミサンガ。映画の中でサンドロは切ってしまうと言うちょっと悲しいストーリーなんですけどね。



オススメ度:●●●○○
期待していただけにちょっと残念


難民の方々に少しでも役に立てばと、当ブログの広告収入(アフィリエイト)から3,000円を国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)に寄付しました。
3,000円あれば、難民キャンプでの教科書10人分、毛布10枚、アフリカでは1人分の奨学金になるそうです。(国などによって違います。)





  

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 1
なるほど(納得、参考になった、ヘー)

トラックバック(12件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
13歳の夏に僕は生まれた
北イタリアの小都市プレジャの裕福な家庭に育ったサンドロは、13歳の夏休みに父親と地中海にクルージングに出かけ、海に転落してしまいます。力尽き、沈みかけていた時、助けられ、船に引き上げられます。その船は、様々な国籍の不法移民を乗せた密航船。多くの人が重なり合うよう ...続きを見る
日っ歩〜美味しいもの、映画、子育て......
2006/06/18 09:20
13歳の夏に僕は生まれた
「13歳の夏に僕は生まれた」 QUANDO SEI NATO NON PUOI ...続きを見る
映画通の部屋
2006/06/18 17:32
「13才の夏に僕は生まれた」
「Quando sei nato non puoi pi? nasconderti」...aka「Once You're Born You Can No Longer Hide 」 イタリア/フランス/UK 2005 GWに有楽町で開催されたイタリア映画祭で上映された。 監督、脚本は「輝ける青春/2003」のマルコ・トゥリオ・ジョルダーナ。主演はサンドロを演じたマッテオ・ガドラ。サンドラの父親ブルーノ役はアレッシオ・ボーニ(心の中の獣/2005)。 「家の鍵/2004」のキム・ロッシ・... ...続きを見る
ヨーロッパ映画を観よう!
2006/06/18 17:58
13歳の夏に僕は生まれた
イタリアの比較的裕福な家庭に生まれ育った少年・サンドロ。初めてのクルージング中に ...続きを見る
ゆっくり、長く走るには...
2006/06/18 21:26
イタリア映画祭? 『13歳の夏に僕は生まれた』
映画祭3日目、私は2日の『私が望む人生』に続く2本目。 既に一般公開も決まっており、東京では渋谷Bunkamuraル・シネマで5月末~上映、全国順次公開予定。 映画祭がプレミア上映になります。 ...続きを見る
Brilliant Days
2006/06/19 06:38
13歳の夏に僕は生まれた Quando sei nato, non puoi piu nascon...
こちらは原作本、オリジナルタイトルは「生まれたからには逃げも隠れもできない」という意味。どうでもいいけどこの色の組み合わせセンスいいと思いました。海と大地の色かな。 【あらすじ】 北イタリアの小都市ブレシャ。父親ブルーノは小さな会社を経営しており、一人息.. ...続きを見る
私のイタリア映画紀行
2006/06/19 10:40
『13歳の夏に僕は生まれた』
思春期のほろ苦い思いが瑞々しくもリアルに描かれる。 せつなさが心に沁みる味わい深い良作。 ...続きを見る
かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ...
2006/07/08 00:32
13歳の夏に僕は生まれた
イタリアの移民問題を扱った社会派映画ですが、 一人の少年が、大人になる瞬間を感じさせてくれた良作でした。 原題の「生まれたからには逃げも隠れもできない」と異なる邦題ですが、 鑑賞後、この邦題はまさしく的を得ているなって感じてます。 ...続きを見る
映画雑記
2006/07/16 00:41
13歳の夏に僕は生まれた
「博士の愛した数式」へのコメントがややショックでしたので、今回はちょっとひかえて、ジェンダーを離れてみたいと思います。以下、ネタバレありますのご注意。「13歳の夏に僕は生まれた」です。セカチュウ以来なんでしょうか、こういう邦題をつけるのがやたら多いように感じますね。原題は、「Quando sei nato non puoi piu` nasconderti(生まれたからには、もう逃げも隠れもできない」こちらの方がはるかにいいです。この言葉、映画の中でもかなり印象的に使われていて、結構後々残るんで... ...続きを見る
あいち国際女性映画祭ANNEX-cine...
2006/08/01 18:22
13歳の夏に僕は生まれた
本日の3本目は「13歳の夏に僕は生まれた」 北イタリアの裕福な家庭で育ったサンド ...続きを見る
HIROMIC WORLD
2006/08/02 21:37
『13歳の夏に僕は生まれた』
守られてきた世界から墜落してしまった日。 夜の海は未知への境界線。初めて触れる隣り合わせの別世界。 やがてぼやけるラストシーンに無言の嘆きが渦を巻く。 現実を俯瞰で捉えることこそ、大人だと知る13の夏。 ...続きを見る
シネマな時間に考察を。
2010/04/16 18:14
「13歳の夏に僕は生まれた」大人の階段
9年9月29日(三重九(苦)?)生まれの息子は、ついこの前13歳になったところ。 ちょうどmigちゃんが日本から来てくれた次の日で、しかも中間試験前の塾があって、バタバタしたので、なんとなくケーキもスルーでごめんよ。 そんなボクちゃんも最近、反抗期きてるな〜と思いながら、題名に惹かれて、見てみたら・・・・・ ...続きを見る
ノルウェー暮らし・イン・London
2010/10/08 02:02

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(5件)

内 容 ニックネーム/日時
TBありがとうございます。

聖さんという方から、よしなしごとさんあてのコメントが、何故か私のブログに着ていましたので、ここにコピーさせていただきます。

*************

よしなしごとさん、こんばんわ。
年間劇場だけで既に50本はすごいですね、
私は劇場に行くのは半年に1本程度なので感心してしまいます。
にしても、とても重いテーマの映画みたいですね、
世の中の不条理に対して正義の味方は都合よく現れないという現実。。。
たしかに実生活で大なり小なりそういう体験をして人は成長していくんですよね、厳しいけど現実、みたいに。
ラストや描写不足だと感じられた部分が多かったみたいですけど
あまり重くしすぎてもどんより気分になるので
監督が本当に描きたかった物を表現は出来ていないのかもですね。

http://yaplog.jp/sweet3/
MANAMI
URL
2006/06/18 18:57
よしなしごとさん、こんばんわ。
そしてMANAMIさん、ありがとうございます。
本当に大ボケです、なにやってるんだろ。。。

URL
2006/06/18 22:03
●MANAMIさん、いつもTBさせてもらってありがとうございます。今回はコメントわざわざ転送してくださってありがとうございます。今後ともよろしくです!

●聖さん、こんばんは。
たまにやっちゃいますよね。ボタン押した瞬間「ちがーう!」ってことありますよね。(^^ゞ

確かに、何かをみんなに主張したいと思っても、あまり重くなって誰も見なくなってしまっては、その主張をアピールできなくなってしまいますからね。自分が主張したいことを込めつつも、エンターテイメントとしても完成度を高くしなくてはいけない。こういうテーマはその葛藤というかバランスが難しいと思います。
かんりにん
2006/06/18 23:18
よしなしごとさん、こんばんは。
仕事でカンボジア難民の方と縁があったのを思い出しました。その人は難民認定を受けて、日本で生活していますが、言葉や文化の壁で帰りたいとしきりに言っていました。国が落ち着いても、身内は亡くなったり、世界中に散らばってしまい、帰ることも難しい。
こうゆうテーマはどこに光を当てても難しいですよね。たとえ無事に住めても、その人の悲しみはずっと続いていくので。
桜水
2006/06/19 00:33
桜水さん、こんばんは。
そうですね。帰りたくても、(物理的に帰ったとしても)本当の意味でその頃には帰れないですものね。
かんりにん
2006/06/19 01:59

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
Google
Web ブログ内




6/20は難民の日、「13歳の夏に僕は生まれた」見てきました。 よしなしごと/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる