REC/レック 見てきました。



 低予算ながら母国スペインで大ヒットとなっている話題の[REC]を観てきました。


●ストーリー(ネタバレあり)
 ローカルテレビ局のレポーター・アンヘラ(マニュエラ・ヴェラスコ)の今回の仕事は、ドキュメンタリー番組「眠らぬ街」の取材。夜の消防士達の密着取材だ。
 消防署で、食堂での食事のシーン、受付、そして消防士達のインタビュー。実は消防士と言っても、実際に出動しても火事であることはほとんどなく、ペットを探して欲しいとか雑用も多いらしい。不謹慎とわかっていても大火事が起こって決死の活動を取材したいと思うアンヘラの思いとは裏腹に、この日の夜は平穏に過ぎていく。
 深夜、消防士達とバスケットボールで遊んでいると、突然ベルが響いた。緊急出動だ。アンヘラとカメラマンのパブロは許可を得て、消防士・マヌーとアレックス達と一緒に出動した。
 通報のあったアパートに到着するとエントランスではアパートの住人がおびえていた。住人の老婆が発狂しアパートの一室に籠城しているというのだ。消防士、駆けつけた警察に続いてアンヘラとパブロがそのアパートの一室に向かう。消防士がドアをこじ開け、中に入る。
 そこには血だらけになった老婆が立っていた。警察が救助しようとゆっくりと老婆に近づく・・・。すると老婆の表情が豹変し、警官の首にかみついた。驚いた仲間の警官や消防士が老婆を引きはがし、警官をエントランスまで運ぶ。驚く光景はすべてパブロのカメラが撮影していた。
 警官の首からは血が噴き出す。すぐに病院に連れて行かないと命が危ない。彼らが怪我をした警官を外に連れ出そうとするが、出口のドアは開かない。外からは建物は封鎖したという声が拡声器をとおして伝えられた。「外へ出ようとせず、中にいる警官の指示に従うように。」そう拡声器の声が響く。
 何が起きたのかわからないアンヘラ、パブロ、消防士、そして住人達。不安でいっぱいになる彼らの目の前に、ドサッと何かが落ちてきた。それは消防士・アレックスだった。エントランスにはアレックスの頭から流れる血だまりでいっぱいとなった。
 パニックとなった住人達をなだめ、警官とマヌー、そしてアンヘラ達が2階の老婆の部屋へと向かう。恐る恐る中に入る一行だが、中には誰もいない。部屋から出ようとするその時、玄関から老婆が駆け込んできた。そして警官を襲いかかろうとした。警告を無視してさらに駆け寄るその老婆に警官は発砲した。正当防衛だと自分に言い聞かせる警官。
 エントランスに戻った一行は、裏口から出ようと試みるが、やはり外から封鎖されており出ることはできなかった。

 不安に駆られるが何もできない彼らの前に、防護服を着た男が入ってきた。住人の研修医が負傷した警官とアレックスを看ている部屋に、彼は入っていった。何が起きているのか気になるアンヘラとパブロだが、ドアは閉められ中の様子がわからない。いらだつ彼らだったが、パブロが天窓の隙間から中の様子をうかがうことに成功する。カメラ越しに見たその光景は信じられないものだった。防護服を着た男は負傷した警官とアレックスを手錠でつなぎ、何か注射をしようとしていたのだ。
 と、その時、重傷で意識もない彼らが突然起き上がり、襲いかかってきたのだ。防護服の男は逃げることに成功したが研修医は奴らに襲われてしまう。
 一方エントランスでは住人達が言い争っていた。住人の日本人が生で魚を食べているからだとか、扁桃腺の腫れている少女にも怒りの矛先は向けられていた。

 防護服の男が十人達の集まっているエントランスに戻ると、住人達は彼に詰め寄った。渋々彼は事の次第を説明し始めた。昨日ある動物病院に収容された犬が突然凶暴になり他の動物を襲いだしたのだという。その犬からは未知の病原菌が発見され、さらに唾液から感染するという。そしてその犬の飼い主の住所を頼りにこのアパートにたどり着いたというのだ。
 その犬を飼っていたのは、例の少女。住人達の目線が彼女に注がれる。母親が「この子は扁桃腺が腫れているだけよ。父親が今薬を買いに行っている。」と少女を抱いたその瞬間、少女は母親の顔に血を吐き、凶暴な表情へと豹変し、母親の手をすり抜け上の階へと去っていく。
 他の住人達は「感染した!押さえろ!」と母親に手錠をかけて階段の手すりにつないだ。「助けて」と叫ぶ母親をよそに、警官やマヌー、アンヘラ達は少女を追って階段を上がっていく。気がつくとさっきの老婆の部屋だった。しかしそこには老婆の死体はなく、静かにたたずむ少女の姿があるだけだった。老婆のことが気になる一行だが、まずは少女に鎮静剤を打とうと静かに近づく。その瞬間、少女の表情が変わり警官を襲う。
 徐々にそして確実に感染が拡がっていく。そんな時、住人の1人が下水道に通じる通路があることを思いつく。その鍵は3階にあるという。やっとの思いでその部屋にたどり着いたマヌー、アンヘラそしてパブロ。引き出しから鍵を見つけ、下水道へと向かおうとしたが、玄関で奴らを見張っていたマヌーまでもが感染してしまった。さらに他の住人も感染し、今や非感染者はアンヘラとパブロだけ。しかも階下から奴らが迫ってくる。2人は下水への道をあきらめ階上へと向かう。そこは今は誰もいない部屋だった。
 その部屋は、悪魔憑きで今回の感染者のように急に凶暴になった少女の新聞のスクラップ、研究設備、研究の記録などが置かれていた。
 この部屋に閉じこめられた2人は、屋根裏から逃げることを思いつく。パブロが恐る恐る屋根裏を見ると子供の感染者に殴られてしまう。そのショックでカメラのライトは壊れ、さらに電気を切られてあたりは真っ暗になる。カメラの暗視スコープで辺りを見回すと、奴らの姿が。
 不幸中の幸い。奴はこちらに気がついていない。そのまま逃げようとするが・・・。




●感想、思ったこと(ネタバレあり)
 クローバーフィールド/HAKAISHAと同じように、主観カメラのみで映像が構成される、いわゆるポイント・オブ・ビューで撮られたホラー映画。日本ではクローバーフィールド/HAKAISHAよりも本作の方が後の公開なので新鮮味が落ちる(もちろん「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」の方が先ですが。)が、原作は本作の方が早い公開。
 クローバーフィールド/HAKAISHAでは酔ったという意見もありますが、本作は(見ている人が少ないというのもあるかも知れませんが)酔ったという書込は少ないようですね。そもそもクローバーフィールド/HAKAISHAってポイント・オブ・ビューなんですが、どことなく他人視点な感じがしませんでした?カメラを持っているハッドが写しているのは、例えば地下鉄の駅では電話をするロブ、ベスのマンションではロブとリリーの2人がベスを助けているし。。。カメラマンであるハッドは後からついていくだけなので、どことなく主体性がないので他人が見ている感じで、臨場感というか、観客がそこにいる感じというのがあまりしなかったように思います。その点、本作はカメラマンであるパブロが、例えば窓の隙間から覗いたり、天井裏に上がろうとするなど、能動的に動いているし、何が起こるか予想がつかない展開が、自分がパブロになっているかのような臨場感が味わえます。
 ストーリーも、先が読める部分ももちろんないわけではないですが、どうなるんだろう?っていうストーリーでおもしろいですし、あそこで出てきた発症者(正確には違うけど「ゾンビ」と言った方がわかりやすいか?)は、誰だっけ?とか、最後の部屋でのこと、いろいろ謎が残っているところも見た後でもいろいろ考えちゃうところもおもしろいです。
 もちろん穴もあって、最初の少女の潜伏期間は長いのに、最後のマヌーの潜伏期間なんて数分になっちゃっている。変異するには早すぎます。それに菌やウイルスに感染しても今まで死にそうだった人がいきなり元気に動けるのもあり得ません。まぁ、それは映画ですから。。。
 突っ込みどころと言えば、なんで研修医が他の人の部屋や下水道の鍵を持っているのかって言うところも謎ですよね。
 まぁ、細かいことは置いておいて、結構楽しめる作品だと思います。観て良かった度は5点満点をつけちゃいました。

 ハリウッドのリメイクも撮影が終了していて、本国では2作目も作ると噂されていますので、どちらも楽しみです。

p.s.
 本編が始まる前の予告編がすべてB級映画だったんで、予告編もある意味楽しめましたよ。


観て良かった度:●●●●● 5点











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この記事へのコメント

ドーナツ
2008年06月25日 07:41
RPGを観ているようですね。「バ○オ○○ード」のような...。でも、ラテン系映画といえば、いつもラストは女が泣くか自殺するパターンですが(古すぎる?)、スペインでもこんな映画を創るようになったんですね。ちょと不思議です。
2008年06月25日 19:38
ドーナツさん、コメントありがとうございます。
ラテン系の映画ってほとんど見ないのでよくわかりませんが、スペインっぽくない映画でしたね。
確かにゲームのバイオハザードって、この映画のようにぼーっと立っていたのに近づくといきなり襲ってくるゾンビもいましたね~。
K
2008年06月26日 00:27
これ観たいと思っていたのにまだ観てないんです。
よしなしごとさんが星5つつけるとは期待大なのでやっぱり観てみたいけど、今週から昼間の上映がなくなったから行きづらいです。と言うのも今月からプータローになって映画行くとしたら昼間だから。
で、ほとんど映画はチッタに行くんだけど、たまに109に行くと平日昼間なのにいつも混んでて(8~9割くらい座席が埋まっている)絶対エクゼクティブシートは取れないんです。
どう考えても今はチッタと109の観客数が入れ替わったような気がしますが、よしなしごとさんが行く夜の時間帯はどうなんでしょう。
2008年06月26日 07:56
Kさん、おはようございます。
僕の行く夜はもとから観客が少ないので、減ったという感じはしないですよ。でもたまに土曜の昼に行ったりすると、109シネマズができてからかなり減ったように思います。最近、トイレの向こうまで並ぶってことないですから。
観客が減ったから割引ポイントも実質値上げになっちゃったし。
でもバイクで行くと一番行きやすいんですよ。朝から夜まで止められるから。TOHOはバイクが置けないのでチネに止めて前売り券買うか食事して駐車券にスタンプもらって、TOHOまで歩いていったりしています。
バイクじゃなければ・・・。109やTOHOの方が座席間隔が広いので足のばせるんですよね~。

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