映画：踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ！

なんか今さらという感じもしますが、踊る大捜査線シリーズ劇場映画第３弾、踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ！を観てきました。 　「今さら」というのは、封切られてから期間が経っちゃったというわけではなく、２作目からだいぶ経ってしまったので、、、という意味です。念のため。 　そう言えば、今年40本目です。このペースじゃ今年も100本は無理だなぁ。

●ストーリー（ネタバレあり）

　2010年3月28日。湾岸署では青島本部長（織田裕二）のもと、会議が執り行われていた。それは捜査本部ではなく、引越対策会議。３日後の湾岸署移転に先だって、引越作業で大わらわなのだ。それを仕切っているのが刑事課強行犯係の係長になった青島警部補なのだ。
　移転作業中にコピー機を壊してしまった、引越そばは経費になるのか？そんな報告が青島の元に届く。先日行われた健康診断の結果を聞く暇もない。
　そんな中、通報が入る。１つはネットワークで管理された銀行の金庫がクラッキングによってこじ開けられたのだ。恩田すみれ（深津絵里）らが急行するが被害は何もないという。
　２つめの通報は管内で起きたバスジャック。青島と篠原夏美（内田有紀）らが急行するが犯人はすでに立ち去った後で、怪我人も盗まれたものもない。
　その頃、神田署長（北村総一朗）らスリーアミーゴスは新しい湾岸署を見て回っていた。湾岸署は羽田空港にも近く、管内にはテロの対象となりえる施設もある。そこで何かあった場合は厚さ15cmの鉄の壁で湾岸署を封鎖できるなど最新のセキュリティが施されているはずだった。ところが神田署長は「僕ら、普通に入って来られちゃったよね。」とちょっと心配気味。「署員以外立ち入り禁止」と書かれた部屋も鍵が開いており、心配気味に中に入ってみると、そこは拳銃の保管庫だった。しかも３丁がなくなっていた。
　スリーアミーゴスは引越対策本部長の青島を呼びつけ、なんとか自分が署長である３日以内は内密にしようと画策する。しかしこのことはネットを通じて早々に外に漏れてしまった。
　犯人は人材派遣会社に登録し、今回の引越作業に雇われていた若者達。青島は引越業者に今回の作業者のリストを提出させようとするが、派遣会社の者まではわからないという。
　捜査が難航する中、盗まれた拳銃によって射殺された遺体が発見される。新湾岸署に捜査本部が設置されるが、本庁は所轄に「引越作業でもやってろ！」と言われ、対立してしまう。そこに現れたのは所轄と本庁の調整役の鳥飼管理補佐官（小栗旬）だ。彼の手腕で所轄も捜査に加わることになった。
　一方、交渉課課長だった真下（ユースケ・サンタマリア）は、自分が監修したDVDが問題となり課長を外れることになっていた。その後を継いだのが小池警視（小泉孝太郎）は、オンラインゲームを通じて犯人と接触する。犯人の要求はかつて青島が逮捕した９人の犯罪者の釈放。要求が認められなければ盗んだ拳銃でさらなる無差別殺人を行うという。
　鳥飼はこのことを警察庁の官僚達に伝える。テロには屈しないと言う室井（柳葉敏郎）だが、そこには法の抜け穴を利用して服役中の犯罪者を解放する前例を作っておきたい、あるいはそのような場合の世論がどう動くかの調査をしたいと言ったそれぞれの利害が交差する中、室井は正義と政治のはざまに挟まられる。
　一方、健康診断の結果を伝えたいのに青島から全然連絡のない医者が、業を煮やして湾岸署まで訪れた。その医者の話では胸に陰があり、腫瘍の可能性があるため再検査をした方がよいというのだ。その噂は尾ヒレがついて広まり、すみれの耳に入った時は、青島は余命幾ばくもないという内容に発展していた。すみれから励まされた青島は、自分はそんなに悪いのかとショックを受け、気力を失ってしまう。しかし和久さんの甥っ子の和久伸次郎（伊藤淳史）が持っていた「和久ノート」に「死ぬ気になれ。その間は生きられる。」という言葉を聞き、死ぬ気で捜査に当たることを決意する。
　本庁の捜査員に邪魔だと追いやられても屋上から被害者の家にもぐりこむ。そこには爆弾があり、本庁の捜査員らは逃げ出すが、青島はどうせ自分は死ぬんだと、知識もないのに爆弾の解体にあたる。どのコードを切ればいいのか。時間はもうない。青島は操作パネルを無理矢理引きちぎって、全部のコードを同時に切断する。奇跡的に爆発はしなかったものの、近くにいた伸次郎は腰を抜かしてしまう。
　そんな時、青島の胸のレントゲンは誤審であったことがわかる。
　青島と鳥飼は犯人の心理を聞くために猟奇殺人犯の日向真奈美（小泉今日子）に面会に行く。そこで日向が外出したことを知る。猟奇殺人犯の外出を認めるなんてあり得ない。青島が調べてみるとカウンセラーが偽の書類を使って外出申請をしていたことに気がつく。今回の犯人の容疑者はそのカウンセラーであり、彼らを操っていたのは日向であることがわかる。
　青島と鳥飼はそのカウンセラーの家に向かうが、そこで小型爆弾が仕込まれたパソコンを触って鳥飼が負傷してしまう。
　核心に近づいたかのように思われたが、犯人らによって新湾岸署が封鎖されてしまい、15cmの厚さの鉄の扉に阻まれ、中に入ることも出ることも出来なくなってしまう。しかも犯人は新湾岸署に毒ガスを仕込んでいると言う。
　室井は政治判断に負け、釈放の手続きをする。しかし９人のうち５人はすでに出所し、残り２人も精神を来して言葉がわからなくなったストーカー犯の野口（伊集院光）と、キリスト教に入信し釈放を拒む強盗殺人犯の鏡（稲垣吾郎）のため、実際に釈放されるのは噛みつき魔の増田（岡村隆史）と日向の２人だ。室井は釈放の手続きを進めるだけでなく、釈放された瞬間に狙撃される計画も進めていた。
　湾岸署のセキュリティを担当した業者が呼ばれ、鉄の扉を開けるように言われるが、このシステムは完璧です。外部から開けることは出来ませんと言われる。
　そうこうしているうちに、新湾岸署に閉じこめられたすみれは異臭に気がつく。毒ガスか？！と思ったが、押収品のスカンクが逃げ出していたのだ。騒然となる湾岸署署内。一方、毒ガスの装置を見つけた伸次郎は、爆発物処理班と携帯で話しながら解体にあたるが、緊張した伸次郎は間違ったコードを切ってしまい、ガスが吹き出す。しかしそれは毒ガスではなかった。
　一方逮捕されたハッカーが呼ばれ、このシステムを解除すれば釈放し、一流企業への就職を約束すると言う。ハッカーは「電源切っちゃえば？」と言い、内部からブレーカーを切ると鉄の扉はいとも簡単に開いてしまう。
　犯人の目的どおり日向が解放されることになるが、仲間の一人がもう人殺せないことに不満を持ち、主犯に逆らって殺人予告をネットに書く。その書込を見た捜査員達はIPアドレスから漫画喫茶を特定し急行する。犯人らとすれ違うが気がつかない捜査員達。しかし夏美が刑事の勘を働かせ、犯人を見つける。銃を取り出す犯人を中国から研修目的出来ていた王（滝藤賢一）がやっつけ逮捕する。
　一方、護送される日向は、護送を担当する青島に旧湾岸署に行けと言う。日向の真の目的は脱獄をすることではなかったのだ。その真の目的とは・・・。

●感想、思ったこと（ネタバレあり）

　先日、制作会社のロボットの方とお会いしました。その方は映画担当ではないのですが、この映画のランキングが100位にも入らなかったと、担当の方が嘆いていたそうです。正直なところ、ちょっと万練り気味かなぁという気がします。映画１作目に登場した人だけでなく、連続ドラマやスピンオフ、スペシャルドラマなどで出てきた人たちも出てきて、総集編という感じなんでしょうか。
　ストーリー的にも室井さんと青島の絡みも少なく、名台詞「俺には部下はいない。仲間がいるだけだ。」も名台詞っぽくなく、何となく踊る～っぽくないんですよね。
　キャスト的には、当然ながら和久さん（いかりや長介）が出ないのはわかっていても寂しいですよね。そして個人的には雪乃さん（水野美紀）が出ていないことが残念。産休中という設定ですが、制作サイドの事情もあったようで。その他、小泉今日子が老けたよねぇ～。出てきた時は一瞬、代役かと思いましたよ。小栗旬さんは最初は和久さんの甥っ子を演じる予定だったけれど、急遽和久さんの甥っ子には伊藤淳史さんが起用されたそうですが、新しい配役の方があってるように思います。小栗旬さんはエリートって感じですしね～。
　ドラマ的にはおもしろかったのですが、踊るっぽくなかったのと雪乃さんが出てこなかったので、４点にしてみました。
　それにしても青島らがジャックされたバスのところに向かった車のナンバーが4989四苦八苦とは・・・。そして例え電源を切っても、あの分厚い壁をどうやって持ち上げるのか。その他にも矛盾もあるけど、ねぇ。

p.s.
　「エアベンダー」の予告編のナレーションをやっている人がこの映画で、室井さんに「ここには正義はない。あるのは政治だけだ。」と言う人だと思うんですが、名前知っている人いたら教えてください。

観て良かった度：●●●●○ ４点　最低１点、最高５点

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• 本広克行（監督）
  
• 織田裕二(青島俊作 係長 役)
  
• 柳葉敏郎(室井慎次 警視監 役)
  
• 深津絵里(恩田すみれ 巡査部長 役)
  
• ユースケ・サンタマリア(真下正義 新署長 役)
  
• 伊藤淳史(和久伸次郎 巡査部長 役)
  
• 内田有紀(篠原夏美 巡査部長 役)
  
• 小泉孝太郎(小池茂 警視 役)
  
• 小栗旬(鳥飼誠一 警視 役)
  
• 北村総一朗(神田総一朗 署長 役)
  
• 伊集院光(ストーカー犯 野口達夫 役)
  
• 稲垣吾郎(強盗殺人犯 鏡恭一 役)
  
• 岡村隆史(噛みつき魔 増田喜一 役)
  
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Comments

[瑠維]

TB有難うございます。
今回は青島と室井さん、他湾岸署員との絡みが少なかったですね。
室井さんはまぁ大出世してるので絡みが無いのは仕方が無いのですが・・。
新キャラを大量投入したが為にやや纏まりに欠けた点もちょっと残念でした。
今までの踊るらしさを感じられなかった理由はやはり音楽担当が音楽が松本さんから菅野さんとなった事でしょうかね。

車のナンバーですが、バスジャックされたバスは「１７１４」なんですよね。他のも面白いごろ合わせが今回も沢山出ていましたね。

[よしな]

瑠維さん、コメントありがとうございます。
バスのナンバーまでは気がつきませんでした。踊る～はそういう楽しみ方もあったんですね。
そう言えば「レインボーブリッジを封鎖せよ」から７年たちますが、噛みつき魔で懲役７年以上って長いですね。

[mana]

こんにちは～。
TBありがとうございました。

＞室井さんに「ここには正義はない。あるのは政治だけだ。」と言う人
津嘉山正種さんですかね。
『エアベンダー』の方が気づきませんでしたσ(^_^;

[ふじき78]

こんちは。
「俺には部下はいない。仲間がいるだけだ」はちょっと奇麗事で、本当にそう思っていても、社会人としてそんなこと言われたらやだよなあ。

噛み付き魔で７年間は出たり入ったりじゃないですか。

[よしな]

●manaさん、コメントありがとうございます。
津嘉山正種さんですか。情報ありがとうございます。「津嘉山正種　エアベンダー」で検索してもそれっぽいのが出てこないので、僕の勘違いかなぁ？

●ふじき78さん、コメントありがとうございます。
言った方がいいですが、言われた方は確かに微妙かも。特に上司に言われたら。能力給制なので自分の評価をして、成果出しているのに良い評価くれない上司が「仲間だ」って言われても説得力ないですし。。。

あっ、出たり入ったりか。なるほど。その可能性はありますね。

[瀧]

こんにちは
こちらの映画は初日の深夜最終の回を見に行きました！
このシリーズは、変な意味ではないですが映画としてではなく
テレビの延長線上で見に行けるので気楽に行けます。
映画としてみるといろいろ言いたくなりますが
テレビの延長線上で見ればまぁ、楽しかったねと
思えるのが不思議。でも雪乃さんがいないのはダメだ！

[よしな]

瀧さん、こんにちは。
お～！瀧さんは初日に行かれたんですか。深夜の回とは言え初日だと混んでいたのではないですか？確かに映画である必要はない作品といえば、そうですよね。

> でも雪乃さんがいないのはダメだ！
同感です！ドラマ時代から出てるのに、なぜここに来て。。。って感じですよね。