映画:小さな命が呼ぶとき



 この日、3本目は小さな命が呼ぶときを観てきました。



●ストーリー(ネタバレあり)
 オレゴン州ポーランドに住むエリートビジネスマンのジョン・クラウリー(ブレンダン・フレイザー)には愛する妻アイリーン(ケリー・ラッセル)と3人の子どもがいた。一見幸せそうな家族だが、悩みもあった。もうじき8歳になる娘のメーがんと6歳の息子のパトリックが“ポンペ病”という病気なのだ。この病気は平均寿命9歳で、遺伝病であるこの病気には治す治療薬はない。この病気は細胞内でグルコースを分解する酵素がなく、その結果筋力の低下が起こる。呼吸も困難となり、心臓を動かす力もなくなり死に至るのだ。
 ジョンはこの病気のことを調べ上げ、その研究の最先端を行っているロバート・ストーンヒル博士(ハリソン・フォード)の論文を読みあさっていた。
 メーガンの8歳の誕生日。友達がたくさん駆けつけてくれてとても楽しいパーティーとなった。しかしその夜、娘のメーガンが意識不明の重体になってしまう。なんとか一命は取り留めたものの今度何かあったら覚悟しておいて欲しいと医師に言われる。
 翌日、ジョンは大事な会議の最中にネブラスカに行くと言い残してロバート・ストーンヒル博士に会いに行く。医学を独学で学んだジョンにとってもロバート博士の学説はすばらしいものであった。しかし研究には資金が足りないという。ジョンは資金提供をすると約束し、ポーランドに戻ってくる。研究資金の目処が全然経たないジョンは、ポンペ病に苦しむ人たちを助けるための基金を作る。
 約束の日、ロバート博士がジョンの家を訪ねた。約束の金額には全然足りないが、その基金で集めた金額をロバート博士に渡す。「思ったよりも多い。」というロバート博士。彼はジョンのことを調べ、所詮ビジネスマンにそんな大金を集めることなど出来ないとわかっていたのだ。ロバートはジョンにバイオベンチャー企業を立ち上げようと誘って、帰って行く。
 ジョンは今の会社を辞め子供たちの薬を開発するために一緒にベンチャー企業を立ち上げようとするが、アイリーンは、今後、介護などでもっとお金が必要になる。その時に今の職を離れていたらお金が足りないと反対。ジョンが相談する同僚も反対をする。しかしジョンの決心は固かった。
 ジョンは家族を残して一人ネブラスカに向かう。二人は資金を得るために投資会社に相談に行く。投資会社ではロバートの理論を高く評価するものの、製造段階での問題を指摘する。するとロバートはぶち切れて打ち合わせを台無しにしてしまう。ジョンはもしうまくいった時には経営権をも投資会社に差し出すことを条件に資金提供を得る。
 2人は早速畑の真ん中の小屋を買い取り、若いバイトを雇って研究を始める。補助電源も買えないような資金難の中で研究を進めるが思うようにはかどらない。その一方で投資会社は早く治験を始めなければ投資を打ち切るとまで言ってくる。
 そんな時、二人の会社を大手製薬企業が買収しようとする。ロバートは私を売り飛ばす気かとジョンにぶち切れるが、資金難の中研究を続けるには製薬会社に買収してもらうしかない。
 その会社では4グループが競うようにしてポンペ病の研究をしている。ジョンは4グループを協力体制にすればもっと早く開発が出来ると進言するが、会社側は仲好しクラブでは研究は進まないとジョンの意見を切り捨てる。
 そこでジョンは研究者にポンペ病のことではなく、ポンペ病の患者や家族のことを知って欲しいと、ポンペ病患者とその家族を製薬会社に呼びスピーチをさせる。ポンペ病の患者を持つ家族は、薬の開発をやっていると言うことがどれほど支えになっているか、感謝の言葉を述べる。研究者もポンペ病のメカニズムに詳しくても、自分たちがどれほど期待され、心のよりどころになっているのかを初めて知る。
 しかしジョンの上司は、研究者が感情的になれば判断を誤る可能性が高くなるとジョンに苛立ちを隠せない。君たちの会社を買収したのは、ロバートや君が欲しかったのではない。ロバートのアイデアが欲しかったのだという。
 とうとう4グループのうち最終候補となるグループ1つを選ぶ日がやってきた。ロバートはアイデアとして一番効果があるのは私のだが、現段階で一番効果がありそうなのは他のグループだという。
 そのグループの治験が始まることになったが、ジョンの子供たちは治験の候補から外れてしまう。高価があるかどうかを見るためにはもっと小さなこの方が有利だからだ。悲しむジョンを見たロバートは、治験には兄弟など遺伝子が似ている患者達の特別枠があることを教える。ジョンはその手続きをして子供たちも治験が受けられるようにするが、その事が上司にばれてしまい、手続きがキャンセルされてしまう。もしポンペ病の患者の家族が、このプロジェクトに絡んでいるとしれたら、FDA不正がある可能性があると判断してしまうかもしれないからだ。その事を知ったジョンは研究室から治験用の薬を盗み出そうとする。警備員に見つかってしまうが、見るに見かねたロバートがジョンのことをかばう。
 しかし翌日、ジョンは会社をクビになってしまう。ロバートがジョンの上司にクビにするように言ったのだ。
 ジョンは会社をクビになったおかげでこのプロジェクトとは関係ない人間となった。その事で特別枠の申請が出来るようになったのだ。
 かくしてメーガンとパトリックに薬が投与された。「ピンクじゃないよ。」というメーガン。メーガンはローバートと約束してポンペ病の薬はピンクにしてもらう約束だったのだ。
 薬が投与されて数時間後、病室から笑い声が聞こえた。細胞内のグルコースが代謝されてきた証拠だというロバート。薬が効いてきた証拠なのだ。
 今現在、メーガンは数年ぶりにドライブが出来るようになり、ローバーとが開発する新しい薬を楽しみにしている。今度こそピンクにしてねと。手も動かせなかったパトリックや他の患者も回復しつつある。ロバートは製薬会社から独立して自分の研究所を設立している。



●感想、思ったこと(ネタバレあり)
 20年近く前に見たロレンツォのオイルというのに似ているなぁという印象。当時治療法のない副腎白質ジストロフィーという病気になった息子を助けるために、独学で勉強し、食餌療法として特定の配合で混ぜ合わせたオレイン酸などを与えることで症状を緩和させることに成功する。発病から2年で死亡するとされていた病気だが、ロレンツォは30まで生きることが出来たという内容。
 副腎白質ジストロフィーの子どもは知力、学力の低下から始まり、落ち着きの無さ、そしてヒステリーになる。映画でも子どもが親に対して汚い言葉を発し、見ているこっちも目を背けたいほど汚いシーンもあります。それでも子どもを助けたいと思う親がとても感動的でした。一方、本作はお父さんがあくまでも主役なので、子どもと絡むシーンは少なく、独りよがりな映画っぽく、感動するという観点からするとロレンツォのオイルの方が断然上です。
 ハリソン・フォードのちょっと切れキャラの博士役の演技もすばらしかったのですが、正直ちょっと期待したほどじゃなかったかなぁと思います。





観て良かった度:●●●○○ 3点 最低1点、最高5点






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この記事へのコメント

rose_chocolat
2010年08月11日 16:38
ごめんなさーい! 違うのつけちゃったんで、
消しといて下さい。

私情にビジネスが絡むと難しいですね。 そのあたりの
葛藤が、ああいう展開にさせたんでしょうか。
それだけ子どもが可愛いということですね。
2010年08月11日 18:33
rose_chocolatさん、コメントありがとうございます。
TBは消させていただきました。
自分に子どもがいないので正直どれほどのものなのかわかりません。。。でも24やプリズンブレイクなど、目を覆いたくなるほどの拷問を受けても平気な人が、子どもが出てきた瞬間に口を割ったりするのを見ると、やっぱり子どもって言うのは相当かわいく大事なものなんでしょうね~。

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