映画:100歳の少年と12通の手紙



 日本で14館しか上映していない単館系映画100歳の少年と12通の手紙を観てきました。
 自称映画ブログのクセして、映画の記事を書くのは約3週間ぶり!!!



●ストーリー(ネタバレあり)
 白血病の少年オスカー(アミール)はいたずらっ子。病院内にある学校でも先生に対していたずらをしている。オスカーの楽しみは毎週末来てくれる両親に会うこと。しかしこの日は週末ではないのに両親の車がやってきた。意外な両親の訪問に心浮かれるオスカーは両親を脅かそうと、気がつかれないように後を追う。両親は医師(マックス・フォン・シドー)の部屋に入るが、そこでオスカーの余命はあと十数日と宣告する。泣き崩れる母に父は「オスカーに会っていくか?」と訪ねるが、顔を見たら平常でいられる自信のない母親は会わずに帰ることにする。
 物陰から一部始終を見ていたオスカーは両親が本当のことを言わないことや、その日に会いに来てくれなかったことに腹を立て、誰とも口をきかなくなる。
 医者や婦長(アミラ・カサール)が誰となら口をきくかと尋ねると、ピンクの服を着た女性だという。婦長は聞き込みをして、その女性がピザの宅配をしているローズ(ミシェル・ラロック)だということを突き止める。この日オスカーは偶然出会ったローズにいたずらをしていたのだ。医者と婦長は、毎日オスカーに会いに来て欲しいと頼むが、そんな義理はないと断る。そこで毎日ピザを注文するのでその帰りに会うと言うことで合意する。
 彼女はピザを届ける帰りにオスカーに会いに来るようになる。余命幾ばくもないオスカーに大人たちはよそよそしい態度をとるが、ローズだけは普通に接してくれていた。
 恋も知らないで死んでいくというオスカーにローズは1日を10年と考えれば120歳まで生きられると言う。そして毎日神様に手紙を書くことを教えられる。
 10歳成長したオスカーはペギー(マチルダ・ゴファール)に告白してキスをしようと考えるが失敗。落ち込むオスカーに別の女の子・サンドリーヌがキスをする。しかしローズに勇気をもらったオスカーは再度ペギーにアタックし、ライバルからペギーを奪うことに成功する。
 「神様、思春期は苦難の世代ですね。こんな時期は1度で充分。」
 翌日、オスカーが病室にいないことに気がついた看護師は大慌て。なんとオスカーはペギーのベッドで2人一夜を共にしていたのだ。オスカーはローズと結婚したことを告げる。「神様、妻の手術がうまくいきますように。手術の結果が堂であれ、彼女がそれをちゃんと受け入れられますように。」明日はペギーの手術の日なのだ。
 23日、30代になったオスカーは妻のペギーが手術室に運ばれるのを見送る。そしてローズもまた悩みを抱えていることを知ったオスカーは、ローズを養女にすることを約束する。夕方、ローズはこっそりオスカーを礼拝堂に連れ出す。礼拝堂から戻るとペギーの手術は無事に成功したことを知らされる。そして彼女の両親とも仲良くなるオスカー。
 40歳になったオスカー。なんとサンドリーヌとキスをしたことがペギーにばれてしまったのだ。しかも友達からも浮気者と冷やかされる。しかしまたもやローズのアドバイスで永遠の愛を誓い、よりを戻すことが出来た。「神様、結婚生活は最高です。特に試練を乗り越えた後は。」
 クリスマス、ローズが家族と一緒にいると玄関のチャイムの音が。「こんな時間に訪ねてくる人なんていないはず・・・。」玄関を開けるとそこには寒さで震えるオスカーの姿が。オスカーは両親に会いたくない気持ちから友達の手を借りてローズの車に乗り込んだまま寝てしまい、気がついたら車に一人取り残されてしまったのだ。
 両親が恐れているのはオスカーではなく病気であること、そして両親もいつか死を迎える。最愛の息子と仲違いしたまま息子を見送ったことを後悔して生き続け、そして後悔と共に死を迎えなくてはならないと諭す。その言葉に両親へのわだかまりが解けていくオスカー。
 一方、「お母さんが人助けだなんて!」と驚くローズの子ども達。ローズの母親(ミレーヌ・ドモンジョ)は人助けに熱心だったが、家族をおろそかにする母親をローズは許せなかったのだ。しかし今はそんな母親と同じことをしている。オスカーとのふれあいでローズの心も変わっていったのだ。
 28日。この日、人生最悪の事件が起こる。手術で体調の良くなったペギーの退院の日なのだ。自分の名前を泣きながら叫ぶペギーは両親に連れて行かれてしまう。オスカーにはその様子を病室の窓から見送ることしかできなかった。「神様、老いは不快だ。今日、あなたのことがキライになりました。」
 29日、幸せそうな表情を浮かべるオスカー。明け方に神様が来てくれ、人生の意味を教えてくれたという。そして幸せの秘訣も。
 12月30日、オスカーは110歳に。寝たきりになったオスカーの横には両親とローズの姿が。
 そして翌日、120歳になったオスカーは、一人旅立っていった。

 翌日、たった数日で一生を過ごしたオスカーは養女であるローズに託した遺産と手紙。それを両親が届けに来た。両親に会わせる顔のないローズは居留守を使う。そして玄関先に置かれた箱を開け、いつものように神様への手紙を風船に結んで空へと託す。



●感想、思ったこと(ネタバレあり)
 涙の中にも温かさがあっていい作品でした。ただの難病もの映画ではなく、子どもなりに12日間という人生を一生懸命に生き、そして彼なりに人生の意味を知っていく。そんなオスカー視点で描かれているのですが、難病もの映画で涙するのは視点が難病の子を見守る側だからなんですね。オスカー視点だからどことなく明るい。ローズは元女子プロレスラーで、その時の体験を通じてオスカーにいろいろ話をするのですが、そのシーンがオスカー視点だからコミカルだったりします。
 最初ローズはピザの注文がもらえるのでオスカーにつきあうことにしたのだと思いますが、最後の方ではピザが生焼けだと言われても、謝りもせずにオスカーに会いに行くシーンがあります。ローズの環状の変化を現しているシーンなんですが、その後看護師が生焼けのピザを捨て、食いしん坊の子がそのピザを食べようとするシーンとか、テンポ良くまじめなシーンとコミカルなシーンが繰り返されていきます。
 最後には砂漠の植物で、1日で芽を出して花を咲かせ、そして枯れていく植物をローズがオスカーにプレゼントするのですが、枯れても最後にタネを残して次につなげる。オスカーも短い人生を終えようとしていますが、両親やローズ、医師にも何かしら残したものがあると言うことを伝えたかったのかなと思います。
 恐らく1回観ただけではわからなかった、何回も見ると新しい発見があるんじゃないかと思う映画でしたので、DVDが出たらもう一度見てみたいです。





観て良かった度:●●●●○ 4点 最低1点、最高5点






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