映画:ラスト・ターゲット



 ジョージ・クルーニー主演なのに、こんな単館系でいいの?ラスト・ターゲットを見てきました。最近単館系をたくさん見てるので、初めて行く劇場が多い。今回の作品もTOHOシネマズのららぽーと横浜まで遠征しました。いや~、バイクで行くとどこに止めるのかよくわからないし、中に入ってからも迷子状態です。


●ストーリー(ネタバレあり)
 スウェーデンのダラルナ。一面の銀世界。ジャック(ジョージ・クルーニー)と裸の女性がウイスキーグラスを傾けながら寄り添っている。
 翌朝、女が買い物に出かけるために、二人して銀世界の中を歩いていると銃声が聞こえた。「狩りかしら?でも狩りなら普通は2人よね。」しかし足跡は1人分しかない。ジャックは女を連れて岩陰に隠れて懐から銃を取り出す。「何でそんなもの持っているの?」という声を無視して、狙撃手に反撃するジャック。一瞬にしてスナイパーを返り討ちにすると、「警察を呼べ。」と女に指示するが、ジャックはその女も後ろから狙撃する。彼女もヤツらの仲間かも知れないからだ。そう、ジャックも組織のスナイパーだったのだ。
 ジャックは狙撃手の車で駅へと向かい、電車に乗り換えてイタリア、ローマへと向かう。そこで落ち合った組織の連絡係パヴェル(ヨハン・レイゼン)と待ち合わせ、彼の指示でカステル・ヴェッキオという町にしばらく潜伏し、次の連絡を待てと言われる。
 しかしジャックはその指示を無視し、連絡用の携帯電話を捨て、カステル・ヴェッキオを通り過ぎてカステル・デル・モンテの町へと向かう。城塞都市の名残を残すその町で、カメラマンとして暮らすジャックは、食事に招待してくれたベネデット神父(パオロ・ボナチェリ)と知り合う。彼の日課は、体力維持のための室内トレーニングと双眼鏡での屋外観察が彼の日課となる。
 パヴェルに連絡を取ったジャックは、潜伏中での仕事として通常のライフルを消音機付き長距離狙撃ライフルへの改造を依頼される。ジャックは依頼主であるマチルダ(テクラ・ルーテン)に会う。仕様説明を受けたジャックは消音機は無理だが減音器なら可能という。しかしその打ち合わせの場を監視する男の姿を見かける。
 ジャックは銃身部を郵送で取り寄せ、神父の息子の自動車工のガレージから譲り受け、早速製作を始める。
 ある程度完成した所で、再びマチルダと再会する。川が流れが美しい風景のその場所で、試作中のライフルを試す。衝撃も少なく、音もどこから発砲されたか特定できない完成度。マチルダはいくつか注文をつけ、満足げに帰っていく。
 一方、ジャックは行きつけの売春宿のの娼婦・クララ(ヴィオランテ・プラシド)と、昼間のカフェで偶然に出くわす。彼女は友達と一緒だったが、ジャックと次は売春宿以外のところで会う約束をする。売春宿ではわからなかった明るく美しいクララにどぎまぎしながら、彼女が娼婦をやっていることを友達に悟られないように言葉を選びながら話をする。
 その後も何度か会ううちに、これまで歩んできた孤独の人生では感じられなかった悦びを知り、今の仕事から足を洗ってクララと一緒に残りの人生を歩んでいこうと決意し、パヴェルにこの仕事を最後に引退すると伝える。
 そんな時、ジャックはスウェーデンでの殺しの記事の切り抜きを受け取る。一方、ジャックは何者かにつけられている気配も感じていた。これはジャックへの報復と制裁の予告なのか―?
 ジャックは川の美しい例の草原にクララを連れて行く。しかしクララは銃を所持しており、ジャックは彼女も自分の命を狙うスパイかも知れないと思うようになる。ジャックは思い切って彼女がなぜ拳銃を所持しているのかを聞くと、最近娼婦を狙った殺人事件が多発しているので、護身用だという。納得はしたものの、誰かが自分を狙っていることは変わりはない。

 ようやくマチルダのライフルが完成した。街道沿いの食堂でスーツケースにしまった狙撃ライフルと弾丸と引き替えに大金を受け取ったジャック。その後、クララが待つ“聖体行列”見物へと向かう。クララと再会した瞬間、ライフルの銃声が響き渡る。ジャックもクララも無事だったが、暴発したそのライフルは狙撃手であるマチルダの顔を傷つけた。ジャックはクララに例の川へ向かうように告げ、マチルダに雇い主は誰かと訪ねる。「あなたと同じよ。」と言い残すと息を引き取ってしまう。ジャックはマチルダにライフルを手渡す直前に、暴発するように改造したのだった。
 パヴェルが自分の命を狙っている事を知ったジャックは、急いでクララの元へと向かおうとするが、そこにパヴェルと鉢合わせしてしまう。同時に銃声がとどろくが、ジャックの発射した銃弾は確実にパヴェルを死に追いやった。クララの元へ急ぐジャックだが、だんだんと意識が遠のいていく。ジャックもまた撃たれてしまったのだ。そしてジャックは遠のいていく意識の中で最後にクララの姿を見ることができた。



●感想、思ったこと(ネタバレあり)
 なんか20年前の映画を見ているような感じ。それが逆にとても新鮮なんです。たまにはこう言う映画もいいね。今風の激しい銃撃戦があるわけでもない。カーチェイスがあるわけでもない。でも、もしかしてクララも?あいつ何者?マチルダが命を狙っているとわかっても、もしかして食堂で殺されるの?と、ドキドキ。まさかこんな静かな映画で、こんなにドキドキさせられるとは思ってもいなかった。
 ラストも、想像できるラストなんですが、とても切ない。切ない。切ない。3回書いちゃいました。死語ですけど、胸がキュンと締め付けられる想いです。
 上映している映画館が少ないですし、無理して映画館で観なくてもいいかもしれませんが、オススメの1作ですね。




観て良かった度:●●●●○ 4点 最低1点、最高5点











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この記事へのコメント

2011年10月23日 10:39
ネタバレで言わせてもらうと
エンドロール直前、森の映像、物凄く淡い感じで蝶が飛んでます。その蝶がフレームアウトして、映画がエンドロールに移ります。これはあまりに淡すぎてスクリーンじゃないと判断できない筈です。だから、スクリーンで観た方がいいと思う。
2011年10月23日 11:41
ふじき78さん、こんにちは。
愛し合っていた(ように見える)女性を背後から撃ったり、風俗行ったり、なんかキャラが見えない感がありましたね。
蝶、そんなに淡かったでしたっけ?

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