ブックレビュー:おしえて!もんじゅ君 ~これだけは知っておこう 原発と放射能




 この記事を書いている時点で、ツイッターで92,000人からフォローされている“もんじゅ君”が書いた原発と放射能の本。小学高学年でも読める内容にわかりやすくまとめています。大学で化学をやっていた関係で、少しだけですが核分裂なども学びましたし、昨今のニュースなどから、書いてある内容の9割くらいは知っている内容でしたが、1割くらいは、へぇ~と思う内容。ツイッターでもんじゅ君をフォローしていることもありまして、この本を購入しました。
 ちなみにこの“もんじゅ君”、高速増殖炉・もんじゅを管理している日本原子力研究開発機構(JAEA)非公認キャラです(笑)。

 ツイッター上ではもんじゅ君は高速増殖炉もんじゅという立場を取っていて、自分(もんじゅ)や他の原発も、これからを担う子供やその子孫のために、有毒な放射性廃棄物を残し、ひとたび事故を起こせば多くの人が被害を受ける原子力発電に反対する立場を取っています。
 かといって、過激なことや強い言葉で他人を批難したりはせず、常に冷静につぶやくゆるキャラです。

 2011年3月11日の東日本大震災で福島第一原子力発電所がメルトダウン。当時は東京電力も政府もメルトダウンが起きたことを認めず、福島はもちろん東京でも浄水場から放射線が検出されました。政府は「直ちに健康被害が起こることはない。」と言うだけで、本当に大丈夫なのか、心配でした。
 政府から「安全だ」と言われていた原書力発電所がメルトダウンして放射能漏れ。「怖くてそんな原子力発電はもうイヤだ。」「バカなこと言うな!原子力発電がなければ電気が止まって、経済は止まってしまうぞ!」原発推進派も反原発派もけんか腰になり、ネットでは大変なことに。

 放射能、半減期、被曝ってなに?そもそも原発って何?ホントに電気が足りないの?チェルノブイリと福島の違いは?原発の電気はホントに安いの?どうして原発は田舎にあるの?原発で儲かる人たちは?
 などなどの疑問にわかりやすく解説しています。

 ネットで見ていると脱原発派も原発大好き派も、あきらかにその理論はおかしいでしょという意見も多いし、そもそも理論すらなくて感情的に相手に高圧的な意見を言ったりとけんか腰な意見も多い。人それぞれ考えるところがあるのでしょうが、もんじゅ君はツイッターでもこの本でも、本当にそうなのか?冷静になって考えて書かれている本です。

 未だにネットでは脱原発派と推進派の人の意見が活発にやり取りされていますが、リアルな友達と話していると、原発事故問題はもう過去のものと思っている人が多いことに驚かされます。この記事を書いている時点で、まだ福島第一原発ではまだまだ放射能漏れが起きているようです。
 そして、2012年5月5日23時頃に日本の原子力発電が45年ぶりに全部停止いますが、先日6月16日に野田総理が大飯原発を再稼働することを決めました。これに対して首相官邸、関西電力本社前では1万人を超える人が抗議デモを行いましたが、NHKなど多くのメディアでは取り上げられませんでした。
 もし原子炉で冷却が追いつかない事故が起きた場合に内部の圧力が上がり、それを放っておくと原子炉や周りの配管などが破損し放射能漏れを起こすため、内部の圧力を下げなくてはいけません。これをベントと言いますが、このベントするときに放射能が漏れないようにするフィルターがついていません。設置は3年後の予定。福島第一原発と違って冷却容量が大きく、いざとなれば非常用電源と海水で冷却するのでベントが必要な事態にはならないというのが理由のようです。ヨーロッパではベントのフィルターが常識となっているのに。
 津波が来た際の防潮堤のかさ上げは来年度からだし、免震棟もない。ヨウ素製剤の備蓄もなし。避難計画では、他の原子力発電所の近くを通るルートになっている。

 まだまだ終わっていない原発事故と放射能汚染。大学の一般教養で原子力を学んだときは、「こんなの一般教養じゃないよね~!」なんて友達と話していましたが、悲しいことか本当に一般教養として必要になってしまいました。この本で基礎知識をつけてもらえればと思います。


p.s.
 後半はこの本とは関係ない書込になってしまいましたが…。

読んで良かった度:●●●●● 5点











ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック