映画:ラブリーボーン



 話題の感動作と前評判も好評だったラブリーボーンをようやく観てきました。



●ストーリー(ネタバレあり)
 スージー・サーモン(シアーシャ・ローナン)は、お父さん・ジャック(マーク・ウォールバーグ)と、お母さん・アビゲイル(レイチェル・ワイズ)、そして妹のリンジー(ローズ・マックィーバ)と弟のバックリー(クリスチャン・アシュデール)と一緒に暮らす14歳の少女。お魚みたいな名前をちょっと気にしている元気で明るい少女。
 そんな彼女は14歳の誕生日に買ってもらったカメラでいろんな写真を撮ることにはまっている。1ヶ月にフイルム1本の約束だったが、買ってもらった20本近いフイルムを1ヶ月で使い切ってしまった。怒られたスージーは、「子どもの将来をつぶす家族だわ。」とちょっとひねくれてしまう。
 スージーもやっぱり女の子。学校の上級生レイ(リース・リッチー)に夢中。ある日、意中のレイから土曜日にデートの誘いを受け、一節の詩をもらい舞い上がるスージー。土曜日が待ち遠しい。そう、それは決して忘れることができない1973年12月6日の木曜日。
 いつものように冬の季節で枯れ果てたトウモロコシ畑を通って帰ろうとするスージーに一人の男性が声をかける。近所に住むハーヴィ(>スタンリー・トゥッチ)さんだ。彼は子供たちの秘密基地を作ったと言い、スージーを誘う。
 スージーは喜んでハーヴィについていくが、彼の様子がおかしい。トウモロコシ畑に穴を掘って作った秘密基地から逃げ出そうとするスージー。
 その頃、スージーの帰りが遅いことを心配したジャックとアビゲイルは警察に届け出る。すぐにフェナマン刑事(マイケル・インペリオリ)がやってくるが、よくある家出と思い、懸命には捜索をしてくれない。そんな警察に嫌気がさしたジャックは娘の写真を持って一人町へと向かい、探そうとする。しかし町の人たちはそんな少女は見たことないという。
 秘密基地から逃げ出したスージーは町へと向かうが、その町には誰一人いない。父親の気配は感じるが見えないのだ。ジャックもまた愛する娘の気配を感じるが姿が見えない。スージーは走って家に戻るが、暗い家には誰もいない。母親の気配は感じるのに。
 スージーが光が漏れ出す扉を開けると・・・。そこで見た光景でスージーは自分がすでに殺されていることに気がつく。

 家族と一緒にいたい。
 大切な人にもう一度会いたい。
 私を殺した犯人を伝えたい。

 でも、天国から私の思いは届かない・・・。

 スージーはこの世に残る決心をし、家族を見守ることにする。

 自分よりも先にキスをする妹を見てちょっと複雑な心境。
 レイは最初はスージーの死を悲しんでくれたが、レイからもらった詩をスージーが落とし、それをレイに届けてくれた同級生のルース(キャロリン・ダンド)とつきあい始める。
 ジャックは犯人を見つけ出すことばかり考えている。そしてスージーの撮ったフイルムを約束どおり月に1本ずつ現像する。そんなジャックを見てアビゲイルは悲しみをいつまでたっても忘れないのはつらすぎると家を出てしまう。そんな家族を支えるため、リンおばあちゃんがやってくるが、お酒とタバコと派手なことが大好きな彼女ははちゃめちゃだ。でも彼女なりの方法で家族に元気をわけていた。
 ある日、ジャックはスージーが撮った写真の多くにハーヴィが写っていることに気がつき、彼を尾行する。ハーヴィはトウモロコシ畑でいちゃつくカップルを覗いており、スージーを殺した犯人であると確信する。しかしジャックはカップルに見つかり、男にぼこぼこにされてしまう。
 そんな日々を見ていて悲しむスージー。

 そんなスージーにも友達が出来た。やはり何ものかに殺された少女だ。そんな女の子がたくさんいた。中にはまだ10歳に満たない子も・・・。

 スージーが殺されてから数年後、ハーヴィは血が乾き始め、次のターゲットの少女を捜し始めていた。ターゲットはスージーの妹のリンジー。頭が良く、心が離れてしまった家族をつなぎ止めなくてはと言う責任感を持つ彼女は父親に変わってハーヴィを怪しんでいた。
 リンジーはハーヴィが出かけた隙に家に忍び込み、秘密基地の設計図やスージーの記事をスクラップしているノートを見つける。しかもそこにはスージーのものと思われる髪の毛も貼られていた。
 帰ってきたハーヴィに見つかりながらも間一髪逃げ出したリンジーは父親にそのノートを見せる。すぐさま警察はハーヴィを手配するが、ハーヴィはすでに証拠のスージーの遺体が入った(と思われる)金庫を処分し、逃げ去ったあとだった。
 ちょうどその頃、レイとルースもハーヴィが金庫を捨てる現場の近くにおり、霊感の強いルースは気を失ってしまう。心配したレイが駆けつけるとレイにはスージーの魂が宿っていた。自分の思いを告げることが出来たスージー。犯人がわかったことで母親も戻り、この世に思い残すことがなくなったスージーは天国へと向かう。
 数年後、ハーヴィは同じように少女を拉致しようとするが、足を滑らせ谷に落っこちて死んでしまう。








●感想、思ったこと(ネタバレあり)
 映画を観てから記事にするまで時間がたってしまいましたが、この映画の印象は2つ。
 主人公がいい! そして映像がきれい!

 主人公のシアーシャ・ローナンのことは今回の作品で初めて見たのですが、つぐないでアカデミー助演女優賞など3つの助演女優賞にノミネートされたほどの実力だそうです。またラブリーボーンで放送映画批評家協会賞若手俳優賞を受賞したそうです。
 演技は助演女優賞にノミネートされるだけのことはあります。そしてなによりブルーで透き通った瞳がすごい。“引き込まれるような瞳”、“何でも見すかれそうな目”というのはこういうことを言うのかと初めて思ったほどです。
 そして映像の美しさ。ニュージーランドとペンシルベニア州で撮影されたそうです。ロード・オブ・ザ・リングシリーズを作ったピーター・ジャクソンと巨匠スティーヴン・スピルバーグのなせるわざでしょうね。

 ただ、残念なのが家族を思うスージーの心情を描きたかったのか、犯人を見つけるサスペンス性を描きたかったのかが中途半端。確かに妹のリンジーがハーヴィの家に忍び込むシーンはドキドキさせられましたが、全体としてちょっと中途半端な印象です。
 子どもや夫を放って家を飛び出す母親や、最後に犯人が死んでしまう必要性についても違和感を感じます。
 そしてなにより、スージーの遺体が金庫に閉じこめられたままゴミ捨て場に埋められてしまい、誰にも発見されないままであることが、非常に後味を悪くしています。

 ちょっと残念な点もありましたが総じて癒される作品です。この記事執筆時、興行収入は制作費を下回っているという寂しい結果ですが、良い作品だと思います。



観て良かった度:●●●●○ 4点 最低1点、最高5点






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