映画:ツレがうつになりまして。



 この映画、暗くなりそうで見ないつもりでした。けれど部長がエキストラで出演しているということで、急遽見に行くことに。そんな理由でいいのか??と言うわけで、ツレがうつになりまして。を見てきました。


●ストーリー(ネタバレあり)
 漫画家の髙崎晴子(宮崎あおい)の家族は夫の幹男(堺雅人)とイグアナのイグ、2人と1匹だ。几帳面の幹男は曜日ごとに決めたネクタイを締め、曜日ごとに決めた種類のチーズを使ったお弁当を作って会社に行く。幹男の勤める会社は外資系のコンピューターソフトの会社。そこでお客さんからの苦情や問い合わせに答えるカスタマーサポートで働いていた。少し前に行われたリストラでも可たたきにあわず、スーパーサラリーマンであった。
 しかし最近の悩みの種はクレーマーの三上(梅沢富美男)。三上は必ず幹男を指名してきては理不尽なクレームをいう。そんな三上は「ひとつお尋ねしたい。」が口癖だ。ある時は社長宛に幹男の対応の不満を手紙にして出すほどだ。
 最近では背中が痛くなったり、朝起きると頭痛に悩まされ、会社に行く足取りも重い。せっかく作った弁当も食欲がないと後輩の小畑(中野裕太)にあげてしまう。
 そんな幹男が朝、真剣な顔で「死にたい」とつぶやく。病院での診断の結果は心因性の鬱病。仕事のストレスが原因だ。医者(田山涼成)は「鬱病は心の風邪。誰でもなる可能性はあるけれど、治るのには時間がかかる。でも必ず良くなる。」と言う。結婚5年目で、今まで幹男の徴候に気がつかなかった晴子は、幹男に謝りながら「会社を辞めないなら離婚する。」と告げる。幹男は部長(田村三郎)に辞表を出すが、部長は「一般職の君は辞表ではなく退職願だ。」と辞表を受け取らない。几帳面で鬱になった幹男にとって書き直すのは徹夜仕事だ。文字が少し斜めになり書き直し、文字の大きさがおかしく書き直し。朝までかかって退職願を仕上げる。部長に出すと、「わかった。しかし今すぐにというわけにはいかない。引き継ぎとかあるだろう。」と1ヶ月先にやめることになる。
 しかし実際には2ヶ月やめられず、病院に通いながら会社に通う日々。2月の下旬にようやく会社を辞めることができる。その夜は晴子と一緒にお祝いをした。
 幹男はその日から主夫になる。そして晴子はツレの収入がなくなった分、頑張って漫画を描こうとする。そんな時、晴子は編集の君塚(山本浩司)から、連載の打ち切りを言い渡される。
 次第に貯金もなくなり焦る晴子。描いても描いても掲載が決まらない。寝ずに働く晴子はつまらないことでツレに切れてしまう。「ただでもハルさんに迷惑をかけているのに、怒らせてしまった。」幹男は肩を落として風呂場に行き、洋服を着たままシャワーの水を浴びる。幹男はタオルを首に巻き、もう一方をドアに固定する。そして幹男は足を前に出し体重を首のタオルにかける。
 仕事が一段落した晴子はツレがいないことに気がつく。「ツレ~?」すると風呂場からシャワーの音が聞こえる。「シャワー浴びてるの?」しかし返事は帰ってこない。晴子は慌ててドアを破って中に入ると、自殺を図ったツレが泣いていた。「ハルさんが遠くに行ってしまった。」と泣きながら答える幹男。晴子はそんなツレを抱きかかえ謝る。
 理髪店を営む晴子の父親の保男(大杉漣)や母親(余貴美子)も心配して家に遊びに来てくれたりする。理髪店に置くための雑誌を届けてくれる本屋の次男坊(伊嵜充則)も鬱病になり、最近では回復して再び仕事をし始めたこともあり、保男らは鬱病の人への接し方を知っており、優しく接してくれた。一方、幹男の兄(津田寛治)は、早く回復して晴子を面倒見てやれるようになれという。妻や子どもを養うのは男の責任だ。お前のがんばりが足りないからだと活を入れる。しかしそれを聞いた幹男の表情は暗くなるばかりだ。晴子も鬱病のことを知っている人が少なく、自分の言葉がどれだけ人を傷つけているのか知らない人が多すぎると嘆く。
 そうこうしているうちに、次第に貯金を使い果たす目前となっていた。晴子は君塚に「ツレがうつになりまして、仕事をください!」と頼み込む。驚いた君塚は、漫画ではないがビジネス書の部門に勤めるかつての上司がイラストレーターを探していると紹介してくれた。彼もまた鬱病になり、比較的時間に余裕のあるビジネス書を担当することになったのだ。彼は自分と似た境遇の夫を持つ晴子に共感し、さらに晴子のイラストを気に入り、仕事頼むことにする。
 晴子は仕事をもらえたうれしさもさることながら、夫のことを恥ずかしがらず鬱病だと他人に入れた自分を喜んでいた。
 しかしそんな時、親が営む理髪店に出入りしていた本屋の次男坊が自殺してしまう。保男は数日前に彼の髪を切ってやったばかりなのに、なぜ気がつかなかったのかと自分を責める。しかし妻の里子は、きれいに身支度して送り出せたと思いなさいと言う。
 鬱病は元気になった頃が一番危険だという。最近元気になり始めた幹男もまた自殺を図るのか。晴子も心配でならなかったが、里子が言うように考え方次第でつらいことの中にも幸せが隠されている事を知る。
 イラストレーターの仕事が一段落し、世間の人にもっと鬱病のことを知って欲しい。鬱病の人への接し方をわかって欲しいと、晴子は幹男のことを描くことにする。反対されるかも知れないと心配しながらツレに相談するが、黙って立ち上がり部屋を後にしてしまう。「やっぱりダメか。」そう思った晴子に、「これが参考になるかもしれない。」と晴子に内緒で書いていた日記を差し出す。
 だんだんと元気になる幹男はとうとう電車に挑戦する。しかし数駅乗ったところで気持ち悪くなってしまう。電話も許可された。幹男が一番最初にかけた相手は里子だった。今までありがとうと。
 晴子の本は一躍大ヒット。さらに読者からたくさんのメールをもらって喜ぶ晴子と幹男。そんなメールの中に講演の依頼があった。幹男は以前のように会社で働くことは出来ない。それならば自宅を会社にしようと、晴子のマネージメントをやることにする。
 そして、幹男は大勢の前に立ち、講演をする。自分の病気と闘う毎日、そしてそれを支えてくれた晴子のことを話すと、会場からは大拍手が。そんな中、「ひとつ言わせていただきたい。」と男性が手を挙げる。そう、それはあの三上だった。「いい話をありがとう。」と言うと会場を去っていった。



●感想、思ったこと(ネタバレあり)
 始まって早々、一人で大爆笑。ホントに部長が出てる!ツレが会社から帰ってくる夜のシーンなんですが、別におもしろいわけでもないシーンで一人で笑ってしまったものだから、周りから変に思われただろうなぁ。部長の知人がエキストラ出演するのが趣味らしいのですが、申し込みをしたものの家族が急病になってエキストラ出演している場合じゃなくなったんですって。ブッチするとその後、出演させてもらえなくなるのを心配して、代理で部長に声をかけたんですって。わずか1.5秒の出来事でしたが、笑わせてもらいました。
 映画の方は...全体的に笑える映画ではありませんが、所々にクスクスさせるシーンも織り交ぜており、暗くなりすぎないところは評価できます。
 が!やっぱりシャレにならない。皆さんの周りに鬱、つまり心の風邪をひいている人いますか?大学の後輩、親戚など…。鬱の知人が多いんですよね。特にツレと同じ病院に通っている患者(吹越満)は妻に逃げられて鬱病になっちゃいましたが、僕の周りにも同じ人がいます。仕事を長期休暇にして実家で療養中ですが、最近ようやく携帯電話が許可されたらしく時々メールが来るようになりまいた。よかったぁ~!
 僕が中学か高校の頃に親戚が鬱になり、鬱病が何なのか知らないからやっぱり僕も「頑張って」とか言ってたんだろうなぁ。知らないって恐ろしくて、残酷ですね。
 それにしても夫婦って何だろう。わかれることで鬱になる人がいる。鬱になった人を家族が支えることもある。僕が鬱になったら、(いないけど)愛している妻にそんな苦労かけたくないなぁ。今年は知人が8人結婚することが決まったんです。結婚ってなに?自分の時間をとられ自分の人生も背負わせ、その代わり相手の時間を奪って相手の人生を背負う。離婚がきっかけで鬱になる人もいるし、離婚したいと鬱気味な同僚もいる。独身の人は結婚したいと言い、結婚した人は独身の方がいいという。考えてたら鬱になりそうだ。あっ、ちなみに周りから、僕は鬱に絶対ならない!とお墨付きをもらっていますが。
 家族について考えさせられる映画でした。





観て良かった度:●●●●○ 4点 最低1点、最高5点










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