映画:おおかみこどもの雨と雪



 細田守監督の時をかける少女からもう6年もたつんですね。躍動的な描写が美しくて、ストーリーも楽しかったので、細田守監督が原作も手掛けたおおかみこどもの雨と雪も楽しみにしていました。と言うわけで…。


●ストーリー(ネタバレあり)
 大学生の花(宮崎あおい)は、いつも一人でまじめに授業に出ているのに出席をとらない男(大沢たかお)が気になっていた。ある日、花は勇気を振り絞って彼に話しかける「出席の紙を出さないと出席になりませんよ。」と。男は「俺、ここの学生じゃないから。」素っ気ないそぶりで去っていく彼。彼は引越業者のアルバイトの彼は時々この大学にもぐりこんで勉強しているのだ。そんな彼に花は惹かれていく。
 やがてつきあうことになった2人は、お互いにプレゼントをしたり、クリスマスを一緒に過ごしたり、普通の恋人のように月日を過ごす。しかし彼には秘密があった。花を愛するからこそ打ち明けるべきか、打ち明けて嫌われないかの葛藤に悩む。そしてとうとう打ち明けることに。彼の正体は人間の姿で暮らす“おおかみおとこ”だったのだ。しかし、花の気持ちは変わることはなかった。
 やがて一緒に暮らし始め、2人の間に新しい命が生まれた。雪の日に生まれた姉は“雪”(大野百花)と名付けられた。彼は山でキジを捕まえてくる。子どもが生まれたからか、本能が出てしまうのだ。そしてしばらくして2人目の弟が生まれた。雨の日に生まれた弟は“雨”(加部亜門)と名付けられた。
 ある雨の日、彼がなかなか帰ってこない。心配した花が近くを探しているとおおかみが息絶えており、清掃局の作業員が回収に来ているところだった。泣き叫ぶ花だったが、引き取られていくのを見守るしかできないでいた。
 何かあるとすぐにおおかみになってしまう雪と雨。元気にはしゃぐ雪に対して体の弱い雨。体調が悪いときに小児科に連れて行こうとするが、何かあっておおかみになってしまってはまずい。獣医に連れて行くか迷う花。
 そんな2人も元気に成長していくが、夜になると遠吠えをしてしまう。近隣からは「犬を飼っている。」と管理人に通報されてしまう。元気に走り回りたくても都会のマンションの周りではそんな場所もない。花は、子ども達が将来、人間かおおかみか、なりたいものになれるようにと都会を離れて誰にも干渉されない田舎に引っ越すことを決意する。
 花が選んだのは、山奥にある築100年のおんぼろ民家。屋根は雨漏り、床も木が腐っているし、雨戸もきちんとしまらない、民家と言うよりは廃屋だった。都会からの移住を斡旋している村役場の担当者も、さすがにここだけはやめた方がいいという場所だった。
 花はその家の修繕をし、畑に種をまいて野菜を作ることにする。しかしすぐに枯れてしまいうまくいかずに苦戦する。周りの人々は、どうせすぐに田舎暮らしに嫌気がさして都会に戻ると花たちをバカにしていたが、花の懸命な姿を見て花に協力してくれるようになってきた。里に住む韮崎(菅原文太)も花の姿を見て、作付けの仕方を教えるように。
 みんなの協力があってようやく畑の野菜も順調に育ち始める。いつしか花の家は近所の人で一杯に。人目を避けて暮らすつもりが、いつしかみんなに支えられて生きている。花は感謝の気持ちでいっぱいになる。

 月日がたち、雪(黒木華)も6歳に。この春から小学校に通うことになる。今まで同年代の子と一緒に遊んだことのない雪は楽しみで仕方なかった。花は学校に向かう雪におおかみにならないおまじないを伝える。「おみやげ3つ、たこ3つ。」これを繰り返せばおおかみに変身せずにいられる。
 一方、雨(西井幸人)も小学校に通う歳になる。しかし人見知りの激しい雨は学校に行くことを嫌い、やがて不登校に。
 雪は学校が楽しくて仕方ないが、同年代の女の子がきれいな石など光り物を大切にしているのに自分の宝物は虫や小動物の死骸。他の女の子とのギャップを感じていた。そんな時、都会から男の子・草平(平岡拓真)が転校してきた。雪の隣の席になった草平は雪に「おまえんとこ、犬飼ってる?なんか獣くせえ。」と言い、雪は傷つく。その後も雪にちょっかいをしてくる草平に苛立ちを隠せない雪はおまじないを唱えても心が落ち着かない。とうとう草平を殴ってしまう。おおかみのツメで殴られた草平は耳から血を流してしまう。
 学校に呼び出された花は草平の母親(林原めぐみ)に詰め寄られる。花はそんな雪にも優しく接していた。
 村の役場には山から下りてきたところを捕獲されたおおかみがいた。花はこの子たちをどう育てればいいのかと尋ねるが、普通のおおかみの彼は応えない。しかし雨はそんなおおかみを見て次第に自分は人間ではなくおおかみであることを自覚していく。度々山に入っては「先生」と呼ぶおおかみと会うようになっていた。そんな彼は、自分は人間として生きていくことを決めた雪と大げんかすることもあった。
 ある日、台風が近づき、記録的な大雨が降り始める。学校から生徒たちを迎えに来るようにと連絡を受けた花だったが、雨の姿が見えない。雨は大雨で山の動物たち、特にケガをして先が長くない「先生」が気になり山へと向かったのだ。その時が来たらと覚悟していた花だったが、まだ心の準備ができていない花は大雨の中、雨を追って山に向かうが、途中滑り落ちてしまう。
 一方、親の迎えが来ない雪と草平が教室に2人きりに。雪は自分のことを知って欲しくて草平に自分の本当の姿をさらけ出す。「知ってたよ。」あの時の花が彼を受け入れたように、草平も雪のことを受け入れる決心をしたのだ。
 山の中で気を失った花は、彼に抱かれる夢を見る。花が気がつくと駐車場にいた。雨がここまで運んだのだ。まだ子どもだと思っていた雨もいつしか成長していたことに気がついた花は、雨がおおかみとして生きていくことを受け入れるのだった。



●感想、思ったこと(ネタバレあり)
 雪が生まれるとき、リアルでしたね。ツレと見に行ったのですが、そのシーンで号泣していました。それを見て、僕にはこの人しかいないとこちらでも書きましたが婚約してしまいました。えへっ。いつかはわからないけれど僕も父親になるのかな。おおかみおとこのように死なないようにしなくちゃ。
 そんなシーンから母親・花と子ども達の3人の暮らしが始まります。人目を避けるために引っ越した田舎で、人に支えられて暮らしていく花。雪と雨も自分たちが他の人と違うことを理解し、どう生きていくかの選択を迫られる。どんな選択を子ども達が選ぶか、花も心を決めなくてはいけない。雨は家族を離れておおかみとして生きていく選択をしたけれど、花もまたおおかみおとこと一緒になる選択をしたのも花。
 僕らも1つ1つ大きい選択、小さい選択、毎日選択の連続。僕も1つ大きな選択をしたけれど、何十年かして死ぬときになって、間違っていなかったと言える選択だといいな。ツレがそう思ってくれたら間違えなく僕の選択は間違えなかったってことだな。うん。
 話が変な方に行ってしまいましたが、笑いもあり、涙もあり、とても素敵な作品でしたよ!7/21に封切られたのに9/16日現在まだやっている。最近2ヶ月上映している作品ってめずらしいよね。それだけ人気ある作品ですね。




観て良かった度:●●●●● 5点 最低1点、最高5点










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