映画:アルゴ



 ベン・アフレック監督作品。昨年のザ・タウンがイマイチだったのでスルーしようか迷っていたのですが、ザ・タウンと違ってアクション映画ではなくノンフィクションを映画化。しかも映画が題材(?)となっていると聞いてはスルーするわけにもいかず、そんなわけでアルゴを見てきました。




●ストーリー(ネタバレあり)
 1979年11月4日。革命の嵐が吹き荒れるイランでは過激派がアメリカン大使館を襲撃。彼らの要求は悪政の限りを尽くし、現在では癌の治療のためにアメリカに入国した前国王パーレビの引き渡しだった。大使館のメンバーは館内にある機密文書を燃やしたりと対応に追われるが、職員52名は捕虜になってしまう。一方、捕虜になるのを恐れた6人の職員は裏口から脱出することに成功し、カナダ大使の家に逃げ込む。
 カナダルートで6人が脱出に成功したことを知った国務省はCIAに彼らの救出を要請。CIAではNPO法人の職員を装う案などが検討されたが、もしばれればイラン内にいるNPOメンバー全員の命を危険にさらすことになる。様々な案が検討されたがイランでは200人以上の民兵が空港を監視し、彼らを欺いて6人の職員をアメリカ内に脱出させる策が見出せないでいた。
 そこでCIAは人質奪還のピロと呼ばれるトニー・メンデス(ベン・アフレック)が呼ばれた。彼は過激派が想像もつかない突拍子のないアイデアを思いつく。それは嘘の映画製作をでっち上げ、6人をロケハンに来たカナダ映画のクルーに仕立て上げて出国させるという作戦だ。
 トニーは知人で猿の惑星でアカデミー名誉賞に輝いたジョン・チェンバース(ジョン・グッドマン)に協力を依頼する。彼は快く引き受けてくれ、大物プロデューサーのレスター(アラン・アーキン)を紹介してくれる。レスターは仕度に山積みされていたボツの脚本からイランでの撮影にふさわしいSFアドベンチャー“アルゴ”を選択する。彼らはニセの映画制作会社を作成し、名刺やポスターを作る。さらに話を本物っぽくするため、多くのマスコミを集めて大々的な発表会を敢行。雑誌などでも大きく掲載された。しかしCIAの中でもこの計画は無謀だという反対意見も多く、ここまで来るのもやっとのことだった。
 その頃、カナダ大使邸のメイドは、カナダからの客と言われていた6人が長いこと一度も外出しないことに不審を抱いていた。また、過激派グループはシュレッダーにかけられた大使館の名簿を子供らを使って修復を試みていた。一刻の猶予もなかった。
 1980年1月25日、トニーはプロデューサ補に扮してイランへと向かい、文化・イスラム指導省に撮影許可を申請する。その足でトニーはカナダ大使邸へと向かうが、6人はあまりにもバカげた作戦は聞いたことがない。当然映画の撮影現場など知らない彼らは無理だと言う。しかし彼らには時間も選択肢もなかった。
 翌日、文化・イスラム指導省が撮影を許可した。しかしその条件としてバザールで担当者と面会をすること。欧米人であるトニーにすらマークがついているのに、大使館員が同行し、もし過激派に見つかればその場で殺される可能性も高い。しかしここで諦めたら作戦は振り出しに。大使館員らは変装しバザールへと向かう。バザールでは欧米人を見ただけで暴動寸前。大使館員とトニーはなんとか切り抜けることができたものの、大使館員らはやはりこの計画が無謀であることを悟る。
 しかし1人でも抜ければ書類と実態が違うとこの計画がばれてしまう。反対する者もいたが計画は続行するしかない。トニーは作戦遂行を翌日に控え、空港での受け答えを練習させる。しかしそこに緊急の連絡が入った。CIAはこの計画を中止し、軍による人質奪還作戦が決定されたというのだ。トニーは翌日中に一人で帰国せよと言うのだ。
 複雑な思いで一夜を過ごしたトニーはやはり彼らを見捨てるわけにはいかない。上司のオドネル(ブライアン・クランストン)に作戦は続行するとだけ告げ、電話を切ってしまう。オドネルは作戦中止のために無効にした航空券を再び手配し直し、閉鎖されたハリウッドの事務所に作戦続行の連絡を入れる。しかし事務所では急に作戦がなくなりチェンバースらは事務所を出ており連絡がつかない。そんなことになっているとは知らない大使館員はトニーと共に空港に向かう。
 ちょうどその時、過激派らは大使館員の顔写真入りの名簿の復元を完了させていた。急いでカナダ大使邸に向かうが大使館員らはすでにその場を後にしていた。そればかりでなくカナダ大使とその家族も出国していた。急いで空港へと向かう過激派ら。
 空港では民兵がトニーらを厳しく尋問。ハリウッド事務所になかなか電話がつながらず飛行機の登場時刻が過ぎていく。しかし間一髪チェンバースが電話に出たことで民兵も彼らが本物であることを認め、出国を許可する。安堵する暇もなくトニーらは飛行機に乗り込む。
 その頃、民兵に彼らが偽物だと連絡が入るが、すでに飛行機は滑走路に向かっていた。飛び立とうとする飛行機を追いかける民兵。しかし飛行機には追いつけず無事にイランの領空を出ることに成功した彼らは喜びを隠せないでいた。
 この作戦はカナダが実行したと報道され、イランはカナダを非難。アメリカはカナダを永遠の友人国と感謝した。その18年後、クリントン大統領がこの極秘計画の機密扱いを解除したことで前代未聞の救出作戦が世界に明かされたのだった。



●感想、思ったこと(ネタバレあり)
 ベン・アフレックの前作ザ・タウンとは違って、ノンフィクションのスリリングなストーリー。アクションもなしの、正直地味な映画。大使館が襲われ、6人が逃げるところは「えっ?どうなっちゃうの?」って感じでドキドキ。しかし途中がちょっと中だるみしてしまいます。しかしこの前代未聞の計画が現実味を帯びてきたところから再びハラハラ、ドキドキ感が戻ってきます。確かに、実際に救出作戦を考えるメンバーだったら自分でも映画の撮影かよ?!って思っちゃいますよね。でも誰もが疑うからこそこの作戦がうまくいったんでしょうね。トニーの奇策はさすがです。
 映画は見る人をひとときの間現実から引き離してくれますが、まさに悪夢から現実に引き戻してくれる効果もあったんですね。でもこんな戦争とかなくなる世の中になって欲しいですね。




観て良かった度:●●●●○ 4点 最低1点、最高5点










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